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zoom RSS ソーシャルワーカーという仕事

<<   作成日時 : 2005/09/14 02:15   >>

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 外来通院している一人暮らしの患者さんが主治医に、夜になると心配でなかなか眠れません、食欲もなくて調子が悪いので入院させてください、という話をしたことがある。その主治医は患者さんに相談室に行って介護保険の相談に行くように言い、本人が来室した。
 しかし、介護保険でホームヘルプサービスの手続きをしても、この患者さんの不安は解消しない。介護保険のホームヘルプサービスが利用できるのはだいたい、1日のうちの1、2時間で夜間は一人になる、夜は特別に利用料を支払うか、オムツ交換などの理由で入るスポットの活動しかないからだ。
 患者さんの話を聴くと、ずっとお付き合いしていた近所の知り合いも高齢で亡くなってしまい、その後に入居してきた若い男性とは話をするのも怖いのだそうだ、また同じフロアーのご夫婦世帯の方も高齢のため病院の通院が欠かせない状況で、自分の話を聴いてもらうのは気が引けるという。
 こうなってくると、介護保険サービスを紹介しただけではもう解決しないことははっきりわかってくる。単身高齢者の地域での生活をどう支援するかということなのだ。その患者さんもすでに、安心電話という緊急通報システムを入れているのだが、既存のサービスでは解決できる問題ではない。 病院の医師の依頼は、介護保険サービスを紹介して欲しいということだったのだが、そんなことではどうにもならない。
 ソーシャルワーカーとしてこれに取り組むとしたら、病院の建物を出て、町会の役員さんに会い話しをしたり、その地域の老人会の活動を調べたり、民生委員の人と話をしたり、患者さんの周囲に暮らしている人たちのことを知り、その地域の高齢者の共通の問題としてみんなで話し合う機会を作るなどの工夫が必要である。
 ところが病院という組織は、病院で働くソーシャルワーカーに対してそのようなことを仕事として認めていない、そのようなことに時間を費やすのは他の患者さんの相談にのる時間がなくなるし、入院している患者さんの早期の退院に向けて、転院先を見つけたり、施設を紹介したり、介護保険の相談にのって欲しいというところである。
 そういうわけで病院のソーシャルワーカーは退院相談に追われ、地域の問題に取り組めないことが多いのだ。このような病院の経営部門の無理解と病院の収益につながらない仕事をソーシャルワーカーの仕事と認めない状況が、病院のソーシャルワーカーの仕事の幅を狭くしている。
 病院のソーシャルワーカーは何とかして、地域の住民活動に参加する機会を持たなくてはならない。口先だけで仕事をしていても患者さんたちは本当のことを見抜いてしまう、ただ早く退院させたいだけと思われかねない。
 地域の中に病院という建物があり、病院の経営も成り立っていることに気がつかなければならないと思う。本当に必要なことは何か、遠回りでもとにかくまずは何かに取り組むことから始めなければと思う。
(記事に掲載している写真と本文の内容には直接関連はありません。また、患者さんのプライバシーの保護のため記事の一部は事実と変更しています。)

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